2006年6月3日土曜日

高円寺侮りがたし

10年前に倉庫に預けたままになっていて、腰が入らなくなったスーツの直しに行く。

近所のクリーニング屋に飛び込んで、どこかに洋裁屋さんがないか、親父に聞いたら、
100mくらい離れたところにある「洋服の病院」というお店を紹介してもらう。
入ると、「洋裁屋」のおばさんではなくて、「テーラーの店主」という風情の、メガネをかけてネクタイ締めた店主が出てくる。
腰を出すのに1着2100円。安い。
ということで、お願いしました。よかった、安心して頼めるところがあって。

今では、「テーラー(=紳士服仕立て屋さん)」って劇的に数が減っていて、昔は杉並区だけで200件近くあったテーラーも、今では25件くらいになってしまったそうです。

なんて話を伺った後、今度は、カラーボックスの棚に使うピンと、割れてしまった棚の代替に使う板の調達に入る。

やはりその近所に、なんとなく雑駁な感じの家具屋さんがあって、そこの親父さんに聞いてみる。
なんと、ピンがもらえた。ただで。
それではあんまり申し訳ないので、100円払う。
ついでに、棚板の話をしたら、店主、うーん、とひとしきり考えた後で、
「コンパネでいいですかね?」
100%OK。(コンパネって言葉も、むちゃくちゃ久しぶりに聞きましたが)
店主、店の裏からコンパネ引っ張り出してきて、採寸すると、おもむろに手ノコでコンパネを切り始める。
(切ってもらうかもしれないことを前提にメジャーで寸法測っていた自分もすごいが)。
店主、上手です。
お代は、「要らない」とのことでしたが、あまりの手捌きに、気持ち分払う。
店主、「こんなに要らないよ」とおっしゃって、さっきの100円は返してくれました。

うちに帰って付けてみたら、ぴったりでした。ありがとう、家具屋の店主さん。

高円寺、なかなか侮れない場所です。

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