11/02/2017 15:00 @Battersea Arts Centre
アクティヴィスト芸人Mark Thomasの一人ショー。昨年のエディンバラで観て、相当のインパクトがあったのだが、今回ロンドン、Battersea Arts Centreでの上演ということで、再度拝見。
<昨年観たときの感想はこちら>
http://tokyofringeaddict.blogspot.co.uk/2016/09/mark-thomas-red-shed-edinburgh-festival.html
Thomas自身、今回の会場にほど近いClapham生まれということもあって、去年Traverseで観たときよりも客席との距離が近く感じる。今回BACは初めてだったのだけれど、ひょっとするとBACという小屋の雰囲気なのかも知れないけれど。
やはり、自分の中の美しい物語を解きほぐしてそのルーツに迫り、その過程がまた新たな物語を産むという、良質なロードムービーの美徳をきっちり備えながら、舞台ならではの仕掛け - ICレコーダー再生、観客を巻き込んだ合唱等々 - を使って、その劇場にいるという体験自体を一つの記憶として刻み込みに来る。観客としては、「Mark Thomasの物語」「それを解き明かすMark Thomasの旅の物語」「そこで解き明かされる生き証人たちの物語」「それを聴かされる自分の物語」を行き来して、劇場を出たときには、おそらく、色んな記憶がぐしゃっとなりながら、ボトムラインでは「あぁ、お面白かった!」っていう、それはそれで一つの美しい物語を持って帰るのだろう。
方法論とテーマ、語り口等々、様々なものが、実に幸福に共存していて、それは、Mark Thomasの資質・企みによるものなのか、それとも今回のテーマが偶々ヒットしたのか。どうも筆者には前者のように思われて、このアクティヴィスト芸人、ソフトにアジりに来てるんだなあ、しかもそれが相当上手ときてる、というように思われて、次回公演も見逃せないな、と思った次第。
0 件のコメント:
コメントを投稿